電子配置(発展) | みくあす化学館

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電子配置(発展)

 

今回は、周期表について
発展的な内容をお話します。

 

 

高校の範囲ではテストに出ませんが、
これを学べば様々な疑問が解決するでしょう。

 

 

あらかじめ知っておくべきこと
電子配置
化学的安定、不安定

 

電子が入る順番

 

電子殻は、それぞれ
入る電子の数が決まっています。

 

 

K殻は2個
L殻は8個
M殻は18個
N殻は32個

 

基本的に電子は
内側の電子殻に優先的に入ります。

 

外側の電子殻ほど
居心地が悪いのです。

 

 

ベリリウムの電子は4個なので
K殻に2個、L殻に2個入りますね。

 

 

ナトリウムの電子は11個なので
K殻に2個、L殻に8個、M殻に1個です。

 

 

ではカリウムはどうでしょう。

 

これが少しやっかいです。

 

カリウムは電子が19個です。

 

なのでK殻に2個、L殻に8個、M殻に9個…
ではありません!

 

実際は
K殻に2個、L殻に8個、M殻に8個、N殻に1個です。

 

 

M殻は電子が18個入るはずなのに、
なぜかカリウムのM殻は電子が8個しか
入っていません。

 

実は、M殻は18個電子が入るけど、
8個以上は入りづらいんです。
なぜなら8個が安定だから!

 

なので、M殻に9個入らずに、
N殻に入ってしまいます。

 

 

なので最外殻電子はN殻の1個。
価電子は1個というわけです。

 

だからカリウムは1族なんです。
1族はみんな価電子が1個です。

 

 

カリウムの次のカルシウムも同じように
M殻に8個以上入らずに
N殻に入るので
K殻に2個、L殻に8個、M殻に8個、N殻に2個。

 

価電子は2個で、2族元素です。

 

 

 

ではその次のスカンジウムはどうか。

 

これがまたややこしいのです。

 

スカンジウムの電子配置は
K殻に2個、L殻に8個、M殻に9個、N殻に2個。

 

 

なんとM殻に9個入ってしまいました。

 

「8個以上入りづらいんじゃなかったのかよ!」

 

そうなんですけど、
N殻に3個入るよりは、
M殻に9個入るほうが
居心地がいいらしいです。

 

 

なんてややこしい!

 

というわけで、
スカンジウムは最外殻電子が2個です。

 

その次のチタンは…
K殻に2個、L殻に8個、M殻に10個、N殻に2個。

 

 

バナジウム〜亜鉛までは
M殻に電子が入っていきます。

 

N殻の電子はずっと2個です。
(銅は例外で1個ですが、この話はやめましょう)

 

亜鉛は
K殻に2個、L殻に8個、M殻に18個、N殻に2個。

 

最外殻電子の2個です。

 

やっとM殻が埋まりました。

 

なので次のガリウムからは
N殻に電子が入っていきます。

 

ガリウム
K殻に2個、L殻に8個、M殻に18個、N殻に3個。

 

最外殻電子の数はやっと3個になりました。

 

ここから先は順番に
N殻に電子が入っていきます。

 

 

では第5周期に入ります。
ルビジウムの電子配置は
K殻に2個、L殻に8個、M殻に18個、N殻に8個、O殻に1個。

 

 

さっきと同じです。
N殻も8個で安定なので
先にO殻に入ります。

 

イットリウムは
K殻に2個、L殻に8個、M殻に18個、N殻に9個、O殻に2個。

 

O殻に3個入るより
N殻に9個入るほうが居心地がいいのです。
さっきと同じですね。

 

イットリウム〜カドミウムまでは
N殻の電子が増えていきます。

 

カドミウムでN殻は電子18個です。
N殻は電子が32個入るのでまだ満席じゃないですね。

 

しかし、19個目がまたさらに入りづらいのです。
電子18個も安定なのです。

 

なのでインジウムから先は
O殻に入っていきます。

 

インジウム
K殻に2個、L殻に8個、M殻に18個、N殻に18個、O殻に3個。

 

 

このように、
電子は内側の電子殻に優先的に入ったり
外側の電子殻に優先的に入ったりします。

 

外側の電子殻に入らなければ
最外殻電子は増えません。

 

 

外側の電子殻に電子が
入っていくものを典型元素と呼びます。

 

なので典型元素は
原子番号の順に
最外殻電子が増えていきます。

 

 

一方、内側の電子殻に入る元素を
遷移元素と言います。

 

内側に入ってしまうので
最外殻電子は増えません。

 

 

周期表の形

 

では最後に、
周期表の形についてのお話です。

 

周期表って、
第1周期の2〜17族が無かったり、
第2周期の3〜12族が無かったりと、
抜けているところがありますよね。

 

なぜこんな形をしているのか
説明します。

 

 

第1周期の元素は、
電子がK殻だけに入っているものです。

 

K殻は電子が2個しか入らないので、
第1周期の元素は水素とヘリウムの2つしかありません。

 

 

だから周期表の第1周期は
2族〜17族が無いんです。

 

 

では第2周期を見てみましょう。

 

第2周期は、L殻まで電子が
入っている元素達です。

 

最外殻がL殻の元素が
第2周期に並んでいるというわけです。

 

L殻は電子が8個しか入らないので、
第2周期の元素は8種類です。

 

次に第3周期ですが、
最外殻がM殻の元素達ですね。

 

M殻は電子が16個入りますが、
さっき言ったように8個で安定です。

 

だから第3周期も元素が8種類しかありません。

 

 

次に第4周期です。
最外殻がN殻の元素達ですね。

 

ここで初めて3〜12族の元素が現れます。

 

N殻の電子の数は同じだけど
M殻の電子の数が違うのが
3〜12族の元素です。

 

 

最外殻より内側の電子殻に
電子が入るのが3〜12族というわけです。

 

K殻やL殻は満席なので
第2周期や第3周期の元素では
内側の電子殻には入れないわけです。

 

だから3〜12族の元素がないんですね。

 

 

第5周期も同じです。
最外殻はO殻ですが、
3〜12族は内側のN殻の電子が増えています。

 

 

以下同様です。

 

 

これで、周期表がなんで
こんな形をしているか分かったでしょうか。

 

 

高校では習わない難しい内容だったので
理解できなくても別に大丈夫です。

 

 

それでは、今回はこれで終わります。

 

 

 

おまけ

 

ランタノイド、アクチノイドとは何なのか。

 

 

周期表を見ると、
57〜71番の元素がランタノイド、
89〜103番の元素がアクチノイドとして
まとめられています。

 

 

これはいったい何なのかを説明しましょう。

 

 

さきほど、インジウムの電子配置を
説明しましたね。

 

インジウム
K殻に2個、L殻に8個、M殻に18個、N殻に18個、O殻に3個。

 

N殻は本来32個の電子が入るはずですが、
インジウムはN殻に18個で、
次の電子はO殻に入りました。

 

N殻の電子は8個入ると安定で
18個入るとこれもまた安定です。

 

 

なのでインジウム〜キセノンは
N殻にはもう電子は入りません。

 

ではいつN殻が満席になるのか。

 

 

それは、第6周期の元素です。

 

第6周期のバリウムの電子配置は

 

K殻に2個、L殻に8個、M殻に18個、
N殻に18個、O殻に8個、P殻に2個。

 

となっています。
N殻は18個で仮満席になっていて、
O殻も8個で仮満席になっています。
なのでP殻に電子が入っています。

 

しかし次の、
ランタノイド1番目のランタンの電子配置は

 

K殻に2個、L殻に8個、M殻に18個、
N殻に18個、O殻に9個、P殻に2個。

 

となっています。

 

このままO殻に電子が入っていくのかと思いきや
次のセリウムは

 

K殻に2個、L殻に8個、M殻に18個、
N殻に19個、O殻に9個、P殻に2個。

 

 

ここでようやくN殻に19番目の電子が入ります。

 

セリウム〜ルテチウム(ランタノイド)は
N殻に電子が入っていきます。

 

ランタノイド最後のルテチウムの電子配置は

 

K殻に2個、L殻に8個、M殻に18個、
N殻に32個、O殻に9個、P殻に2個。

 

 

ついにN殻が満席になりました。
おめでとうございます!

 

そして次のハフニウムからは
O殻に電子が入っていきます。

 

 

ランタノイドが何者なのか
分かったでしょうか。
アクチノイドも同じです。

 

 

まとめ

 

1〜2族、13〜18族元素は
最外殻に電子が入っていく元素。

 

3〜12族元素は、
最外殻より1つ内側の電子殻に
電子が入っていく元素。

 

そして、ランタノイド、アクチノイドは
最外殻より2つ内側の電子殻に
電子が入っていく元素。

 

ここまで読んだ人は
相当勉強熱心ですね。

 

お疲れ様でした。

 

 

それではこれで終わります。

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