ソルベー法 | みくあす化学館

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ソルベー法

 

今回は、ソルベー法について。

 

 

ソルベー法は、工場で
炭酸ナトリウムを作るときに使う方法です。

 

アンモニアソーダ法ともいいます。

 

 

※化学で言う「ソーダ」とはナトリウムのことです。
苛性ソーダ=水酸化ナトリウム
ソーダ石灰=水酸化ナトリウム+水酸化カルシウム
アンモニアソーダ法=アンモニアと塩化ナトリウムで炭酸ナトリウムを作る

 

 

ソルベー法で炭酸カルシウムを作るには…

 

@塩化ナトリウムの飽和水溶液を作る

 

Aその水溶液にアンモニアを十分溶かす

 

Bその溶液に二酸化炭素を吹き込む

 

C炭酸水素ナトリウムが沈殿する

 

D炭酸水素ナトリウムを熱分解して炭酸ナトリウムにする

 

 

Bの反応式は
NaCl+H2O+NH3+CO2→NaHCO3+NH4Cl

 

 

炭酸水素ナトリウムは水に少ししか溶けないので沈殿します。

 

アンモニアがないとこの反応は起きません。

 

 

もしアンモニアがなかったら…

 

NaCl+H2O+CO2→NaHCO3+HCl

 

こうなります。
この反応は無理ですね。
右辺の炭酸水素ナトリウムと塩酸は反応しますから。

 

しかし、アンモニアがあれば右辺の塩酸は
中和されて無くなるのです。

 

つまり炭酸水素ナトリウムが生成するわけです。

 

 

ソルベー法のすごいところは
副生成物を再利用できるところです。

 

副生成物というのは、
目的物以外のいらない物質のことです。

 

ソルベー法の反応は
NaCl+H2O+NH3+CO2→NaHCO3+NH4Cl

 

炭酸水素ナトリウムが目的物、
塩化アンモニウムが副生成物です。

 

 

ソルベー法は工場で大量生産する時の方法なので
もし副生成物が不要な物質なら
大量の廃棄物が出ることになります。

 

これは大問題です。

 

しかし、ソルベー法の副生成物である塩化アンモニウムは
再利用可能なので環境にやさしいということですね。
すばらしい!

 

 

どうやって再利用するかと言うと、
水酸化カルシウムと反応させてアンモニアを
発生させるのに使います。

 

2NH4aCl+Ca(OH)2→2NH3+CaCl2+2H2O

 

弱塩基遊離反応でアンモニアが発生します。
このアンモニアを再利用するわけです。

 

副生成物の塩化カルシウムは、
凍結防止剤として使われる物質です。

 

真冬に校庭にばらまく白い粉、
あれが塩化カルシウムです。

 

副生成物も価値のある物質なのです。
廃棄物ではありません。

 

 

ちなみに、アンモニアの発生に使う水酸化カルシウムは、
炭酸カルシウムから作ります。

 

炭酸カルシウムを強熱すると酸化カルシウムになります。

 

CaCO3→CaO+CO2

 

この時発生する二酸化炭素は
ソルベー法に使います。

 

そして、酸化カルシウムは水と反応させて
水酸化カルシウムにします。

 

CaO+H2O→Ca(OH)2

 

 

なんだかややこしくなってきましたが、
全反応をまとめると、

 

原料は塩化ナトリウムと炭酸カルシウムとアンモニアで、
生成物は炭酸ナトリウムと塩化カルシウムです。

 

 

無駄な廃棄物を出さない非常にすぐれた方法です。

 

 

それでは、今回はここまで。

 

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