サリチル酸 | みくあす化学館

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サリチル酸

 

今回はサリチル酸について。

 

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サリチル酸はベンゼン環に
COOHとOHが両方くっついた物質です。

 

カルボン酸フェノール
両方の性質を持っています。

 

そのため、面白い性質がたくさんあり、
テストによく出ます。
受験化学では超重要ポイントです!

 

 

まず、サリチル酸のエステルについて話します。

 

カルボン酸はアルコールやフェノールと反応して
エステルになります(エステル化)。

 

なので、サリチル酸も
アルコールと反応します。

 

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サリチル酸メチルができました。
OHはそのままで、COOHだけエステルになります。

 

コイツは湿布に使われる物質です。
サロンパスのようなにおいがします。

 

また、アルコールやフェノールは無水酢酸と反応して
エステルになります(エステル化アセチル化

 

これと同じようにサリチル酸も
無水酢酸と反応してエステルになります。

 

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アセチルサリチル酸になりました。
COOHはそのままで、OHだけエステルになります。

 

この物質は、解熱鎮痛薬に使われる身近な物質で、
アスピリンという名前で薬局に売っています。

 

このように、サリチル酸は
アルコールと無水酢酸どちらとも反応します。

 

 

また、アセチルサリチル酸はOHがなくなってしまったので
フェノール類呈色反応をしません。
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サリチル酸とサリチル酸メチルはOHがあるので
フェノール類呈色反応で青紫色になります。

 

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この違いもよくテストに出ます。

 

 

では次に、酸としての性質について。

 

ベンゼン環についたCOOHとOHは
両方酸性の置換基です。
(ベンゼン環に直接ついてないOHは中性なので注意→アルコール

 

 

なので塩基と反応して塩になります。

 

水酸化ナトリウムと反応させると
両方ナトリウム塩になります。

 

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しかし!
炭酸水素ナトリウムや炭酸ナトリウムと
反応させるとややこしいことが起こります。

 

酸の強さは
安息香酸(カルボン酸)>炭酸>フェノール
となっています。

 

つまり、安息香酸と炭酸塩は反応して塩になります。

 

しかし、フェノールと炭酸塩は反応しません。

 

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参考
弱酸遊離反応

 

 

ということは、サリチル酸と炭酸塩を反応させると
COOHだけ塩になります

 

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OHは反応しないでそのままです。
なんてややこしい!

 

カルボン酸とフェノールの性質を
知っていれば分かるはずです。

 

 

さらにつっこんだ話をすると、
サリチル酸メチルは炭酸塩と反応しません。

 

COOHがないからです。
炭酸塩の水溶液にサリチル酸メチルを入れても
塩にはならないので水に溶けません。

 

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しかし、アセチルサリチル酸は
炭酸塩と反応します。

 

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COOHが残っているので塩になります。
炭酸塩の水溶液にアセチルサリチル酸を入れると
塩になって水に溶けてしまいます。

 

 

このようにサリチル酸系の物質は
炭酸塩との反応がややこしいです。

 

水酸化ナトリウム水溶液なら
サリチル酸メチルもアセチルサリチル酸も
両方溶けます。

 

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頭混乱してませんか?
分かるまで読み返してみてください。

 

 

逆に、サリチル酸塩の水溶液に
強酸を加えれば当然サリチル酸に戻ります。

 

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しかし、サリチル酸塩の水溶液に
二酸化炭素を吹き込むと
OHだけが酸に戻って
COOHは塩のままです。

 

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カルボン酸とフェノールの性質が
しっかり分かっているかどうかが試されますね。

 

参考
カルボン酸
フェノール

 

 

それでは、今回はここまで。

 

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